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図2.3.2(3)−8(a)〜(c)は、計測室における騒音、低周波音分析結果の一例を示す。これは、(復航)三宅島−東京間の分析で、被験者が嘔吐に至った際の騒音・振動の状況を示している。分析結果より、低周波成分の卓越した騒音の状況であることが分かる。低周波音レベル(OA値)は98dBと高く、人体振動を評価する振動加速度レベル(0A値)で85dB、振動レベル76dB(?−1参照)であった。居住環境のレベルとしてはいずれも比較的高い値であった、これは計測室が機関室開口に隣接していることが原因と思われるが、低減対策が必要であろう。低周波音の人体への影響について現時点において全て解明されているわけではないが、低周波音により船酔に似た症状が起こるとの報告もあり、船酔の主要因である動揺刺激以外の二次的な要因の一つとして、検討することも必要であろう。
以下に騒音・振動の1/3オクターブバンド周波数分析結果を示す。分析は、計測室の騒音・振動データをDAT(ソニー製PC204)に記録したのち、FFTアナライザー(小野測器製CF−300)を用いて行った。

(a)騒音の周波数分析
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